共有名義の不動産を解消する4つの方法|持分売却・放棄・名義変更の手続きを徹底解説

相続によって親の実家などを兄弟で引き継いだ場合、とりあえず「共有名義」として登記するケースは少なくありません。しかし、「とりあえず共有にしておこう」という判断が、後々大きなトラブルに発展するケースが非常に多いのをご存知でしょうか?
共有名義の不動産とは、一つの不動産に対して複数人が持分割合に応じて権利を持っている状態です。この状態を解消せず放置していると、以下のような深刻なリスクが生じます。
目次
売却や活用が自由にできない
不動産全体を売却したり、建物を解体・大規模修繕したりするには、原則として「共有者全員の同意」が必要です。一人でも反対すれば売却できず、固定資産税などの維持費だけを払い続ける「負動産」になってしまいます。
権利関係が複雑化する(数次相続の発生)
共有状態のまま数年、数十年と放置している間に共有者が亡くなると、その持分はさらにその子どもたちへと相続されます。結果として、全く面識のない親族同士で共有することになり、いざ売却しようとした時には話し合いすらできない状態に陥ります。
2024年からの相続登記義務化の対象になる
2024年(令和6年)4月1日より、相続登記が義務化されました。共有持分であっても、相続を知ってから3年以内に登記を行わないと10万円以下の過料が科される可能性があります。
「共有名義にしてしまったけれど、どうやって解消すればいいのか分からない…」と悩んでいる間に時間は過ぎ、事態は複雑化してしまいます。できるだけ早急に共有状態を解消することが、将来の憂いを断つ最善の策です。
共有名義の不動産を解消する4つの方法
共有名義を解消し、スッキリとした状態にするためには、主に以下の4つの方法があります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
方法①:他の共有者から持分を買い取る(持分売買・代償分割)
共有者の一人が、他の共有者の持分を買い取って「単独名義」にする方法です。 遺産分割協議の段階でこれを行う場合は、「代償分割(だいしょうぶんかつ)」と呼ばれます。例えば、長男が実家を単独で相続する代わりに、次男と三男に相応の現金を支払うという方法です。
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メリット: 思い入れのある実家を手放さずに済み、住み続けることができます。他の相続人も現金を受け取れるため、公平に遺産を分けられます。
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デメリット: 不動産を取得する人に、他の共有者へ支払うための十分な自己資金(現金)が必要です。
方法②:不動産を売却して現金で分ける(換価分割)
共有者全員が合意して不動産全体を第三者に売却し、その売却代金を持分割合に応じて分配する方法です。これを「換価分割(かんかぶんかつ)」と呼びます。
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メリット: 現金化するため、1円単位で公平に分けることができ、後腐れがありません。不動産の管理や固定資産税の負担からも完全に解放されます。
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デメリット: 共有者全員の合意が必須です。「実家を残したい」と反対する人が一人でもいると実行できません。
方法③:自分の持分を第三者に売却する・放棄する
自分の持分だけを、不動産業者などの第三者に売却する、あるいは放棄するという方法です。持分のみの売却であれば、他の共有者の同意は不要です。
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メリット: 他の共有者と関わることなく、自分だけが共有関係から離脱できます。
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デメリット: 持分のみの買い取りは市場価格よりも大幅に安くなるのが一般的です。また、他の親族との関係が悪化するリスクがあります。持分放棄の場合は、他の共有者に贈与税がかかる可能性があります。
方法④:不動産を物理的に分ける(現物分割)
広い土地を分割(分筆)して、それぞれが単独名義の土地として所有する方法です。
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メリット: 現金を用意することなく、全員が不動産を単独所有できます。
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デメリット: 土地の形状によっては不公平が生じやすく、建物がある場合(実家など)は物理的に分けることがほぼ不可能なため、現実的な選択肢になりにくいです。
3. おすすめの解消方法は「代償分割」と「換価分割」
「共有名義の解消方法が4つあるのは分かったけれど、結局どれを選べばいいか分からない」というご相談を非常によくお受けします。
結論から申し上げますと、私たちが実務を通して最もおすすめし、実際に選ばれることが多いのは「代償分割(一人で名義を持ち、他へ代償金を払う)」か「換価分割(売却して現金で分ける)」のいずれかです。
なぜなら、この2つの方法は「親族間の公平性を保ちつつ、共有状態を完全にリセットできる」からです。
持分だけの売却(方法③)は価格が叩かれやすく親族トラブルの元になり、現物分割(方法④)は実家などの建物がある場合には使えません。 実家を残して誰かが住むなら「代償分割」、誰も住む予定がない・管理できないなら「換価分割(売却)」という基準で考えると、スムーズに方針を決めやすくなります。
【解決事例】どうしていいか分からなかった共有不動産を円満に解消
ここで、当事務所(新横浜相続手続き相談室)が実際にサポートさせていただいた、共有名義不動産の解決事例をご紹介します。

【ご相談の背景】
ご相談者様(長男)は、5年前に父親が亡くなった際、弟様との話し合いがまとまらず、とりあえず実家を「長男と次男で1/2ずつの共有名義」として相続登記をしていました。
現在、実家には誰も住んでおらず空き家状態。長男であるご相談者様が固定資産税や維持管理費を払い続けていましたが、費用負担に限界を感じていました。
しかし、弟様とは疎遠になっており、直接「売却しよう」と持ちかけても感情的な反発をされるのが怖くて、どうしていいか分からず数年間放置してしまっていたとのことでした。
【当事務所のサポートと解決】
ご相談を受け、当事務所の司法書士が「中立な第三者の専門家」として間に入りました。 弟様にお手紙をお送りし、現在の空き家の維持費用の問題や、このまま放置した場合の将来のリスク(相続人の増加など)を客観的な「事実」として丁寧にご説明しました。
その結果、弟様も「実は自分もどうしていいか分からず負担に思っていた」と本音をお話しくださり、兄弟間での売却(換価分割)の合意形成がスムーズに完了。 当事務所は「不動産売却代理サポート」も行っているため、そのまま提携先の信頼できる不動産会社を手配し、実家を適正価格で売却。売却にかかった経費を差し引いた後、残りの現金を兄弟で1/2ずつ公平に分配し、長年の悩みであった共有状態を無事に解消することができました。
このように、当事者同士(親族間)だけでは感情がぶつかって進まない話し合いも、司法書士という専門家が「感情と事実を整理」して介入することで、驚くほどスムーズに解決へと向かうケースが多いのです。
共有名義の解消手続きを司法書士に依頼するメリット
「どうしたらいいか分からない」と悩んでいる方こそ、早い段階で司法書士に相談することをおすすめします。司法書士に依頼することで、以下のような大きなメリットがあります。
中立な立場で親族間の調整役になる
親族間のお金や不動産の話は、どうしても感情的になりがちです。専門家が間に入り、法律に基づいた客観的なアドバイスをすることで、無用なトラブルを防ぎます。
複雑な書類収集や登記手続きを丸投げできる
名義変更(相続登記)には、亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本など、膨大な書類が必要です。これらを全て代行するため、平日に役所へ行く時間がない方でも安心です。
不動産の売却までトータルでサポート可能
新横浜相続手続き相談室では、単なる名義変更だけでなく、「不動産売却サポート」も行っています。換価分割を選択した場合でも、不動産業者の手配から売却代金の分配手続きまで、窓口一つで完結できるため、お客様の負担を劇的に減らすことができます。
まとめ:共有名義のお悩みは「新横浜相続手続き相談室」へ
共有名義の不動産は、「どうすればいいか分からない」と放置すればするほど、権利関係が複雑になり解決が困難になります。2024年の相続登記義務化もあり、問題を先送りすることはもはや許されない状況です。
解消方法としては、公平に分けられる「代償分割」や「換価分割(売却)」が現実的でトラブルが少ない選択肢となります。
「他の共有者と直接話をしたくない」「手続きが難しくて何から手をつけていいか分からない」という方は、ぜひ一度、新横浜相続手続き相談室(司法書士佐伯啓輔事務所)にご相談ください。 当事務所では、専門家がお客様の「感情」と「事実」を丁寧に整理し、ご要望に応じた最適な解決策をご提案いたします。新横浜駅から徒歩5分の好立地で、初回相談は無料でお受けしております。ご面談時に明確な料金とスケジュールをご提示いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
ご挨拶

港北区にお住まいの皆様、はじめまして。この度は当ホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
新横浜・港北区に事務所を構える司法書士佐伯啓輔事務所の司法書士、佐伯啓輔と申します。
当事務所は、新横浜駅より徒歩5分という好立地に事務所を構えており、お仕事帰りやお買い物の合間に気軽にお立ち寄りいただけます。
相続に強い横浜市の司法書士事務所である司法書士佐伯啓輔事務所では、港北区をはじめとした神奈川県全域の皆様から多くのご相談をいただいております。
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当センターが相続で選ばれる理由
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営業時間:9:00~18:00
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|---|---|
| 500万円以下 | 165,000円(税込)~275,000円(税込) |
| 500万円を超え5000万円以下 | 相続財産価額の1.2%+209,000円(税込) |
| 5000万円を超え1億円以下 | 相続財産価額の1.0%+319,000円(税込) |
| 1億円を超え3億円以下 | 相続財産価額の0.7%+649,000円(税込) |
| 3億円以上 | 相続財産価額の0.4%+1,639,000円(税込) |
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この記事の執筆者
- 司法書士佐伯啓輔事務所 代表司法書士 佐伯啓輔
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保有資格 司法書士、民事信託士 専門分野 相続、遺言、生前対策 経歴 司法書士佐伯啓輔事務所代表。 平成24年4月、新横浜に「司法書士佐伯啓輔事務所」を開業。親身で解りやすい解説に定評があり、大手ハウスメーカーや企業福利厚生部門、会計事務所でのセミナー・相談会実績多数。相続発生前の『争いの予防』、相続発生後の『心理的負担の軽減』を様々な角度から提案し、相談者からの信頼も厚い。
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